小論文はどのように勉強するといいのですか?

 質問:小論文はどのように勉強したらよいのでしょうか。自分の独創的な考えを反映したら点は悪くなるのでしょうか。
 回答:はい、哲学科の小論文入試は、(1)課題図書があらかじめ指定されており、(2)それを題材に設問されます。したがって、このような小論文入試に対応するために求められることは、まず、@課題図書の内容を十分に理解しておくこと、そのうえで、A設問に即した解答を論述すること、ということになります。
 @について:課題図書として専門的で難解な哲学用語を多用する著作は選択していないので、哲学の術語に関する特別な知識は必要ありません。必要なことは、当然のことながら課題図書をよく読むことと読解力を十分に磨くことです。読解力をつけるためには、文章の要約を心がけるのが効果的です。要約は思考力の鍛錬にもなります。
 Aについて:ここで必要なことは、(a)設問の意味、つまり問によって<問われていること>が何かを見定めること、そして(b)<問われていること>に対応することがらを明確に(分かりやすく)、そして論理的に(理由を述べ、順序立てて)文章にすることです。
 (a)<問われていること>は一般的に言って二種類あります。ひとつは課題図書の内容。もうひとつは、課題図書の内容についてのあなた自身の考え、です。前者の問は、課題図書の内容を十分に理解していれば比較的容易に解答できます。後者の問への解答は、あなたのものの見方(感じ方や考え方)そして身についた知識と考える力を必要とします。それゆえ、日頃の生活や勉強そして思考力が解答に反映され、解答の質を左右します。
 (b)自分の考えは、自分で思っているほどはっきりしたものでも、すじがとおっているものでも、ありません。また、自分の考えは、自分で思っているほど「自分だけの考え」(独創的な考え)ではありません(そのように思う場合、大抵はどこかで聞いたものか、その場限りの思いつきか、独りよがりの空想か、です)。われわれが思いもつかないような、しかしすじのとおった考え(その本来の意味で「独創的な考え」)はわが哲学科も大歓迎です。そのような「自分の考え」を創りだすためにも、まず読解力を磨くとともに明確で論理的な文章を書く練習(考える練習)を日頃から積んでください。

 《課題図書の内容を十分に理解し、内容に関して自分の意見をはっきりとした文章にすることができる》。これに近づく練習を積むことが哲学科小論文の勉強法であり、小論文による合格への道のりです。

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