現代の日本社会は構造変革が激しく、人間が生きることの意味について深く考えざるをえない状況が増えています。しかし、人間について考えるといっても、どのように考えればいいのでしょうか。問題にぶつかってただもがくだけでは、かえって問題が泥沼化して難しくなる、という経験は誰にでもあるでしょう。これは、海で溺れかかっているときに似ていませんか。かえってじっと反省して、そもそも人間とは何か、と問うことで、ものごとが新たに見えてこないでしょうか。広く深く考えて人間の本質をつかむこと、これは哲学の重要なテーマです。