芸術・文化・宗教の哲学

 芸術は、絵画や音楽、建築のように具体的な・直感的に捉えれられるもので、人間の創造的な活動の成果であり、その美的な理想の表現です。芸術の哲学は、これらを鑑賞するひとの心を感動させる根拠や自然の美と芸術作品の美との相違点などを哲学的に考察します。宗教は、芸術や科学と同じく広い意味での文化に属しますが、いずれも人間精神の能動的な働きとその開発のあり方に関わります。宗教的な信仰は、科学的な知識とはどのように違うのか、また信仰の対象である神の存在や教えを信じることは、どのような意味があるのか。これらの問いは人間の生き方に深く関わり、他の学問との関わりにも目を向ける文化の哲学とも結びついています。